前回までSLB、GSLBのサイト構成の準備を行ってきましたが、最後にApplicationsからGSLB Servicesを設定することで、GSLBの設定が完了するので、最後の設定と動作確認をしていきます。
構築範囲
GSLB Serviceの作成
GSLB Serivcesは、[Applications]-[GSLB Services]で右端になる[CREATE]から[Advanced Setup]をクリックします。
GSLBを実施したいFQDN、Health Monitor方式、Groups Load Balancing Algorithmなどを設定していきます。
FQDN：www.gslb.home.local
Health Monitor：System-GSLB-Ping（VSの健全性チェックを任意の方式から選択）
Groups Load Balancing Algorithm：Priority-based（位置情報か優先度かを選択）
GSLB Poolsで[Add Pool]をクリックします。
ここでは、GSLBにより負荷分散するサイト２つのサイトを定義していきます。
まずはregion01aの定義です。
Name：gslb-pool-region01a
Priority：10（通常Region01aを優先させるためregion01bよりも大きい値を指定）
Pool Members Load Balancing Algorithm：Round Robin
Pool Memberでは、region01a内にある負荷分散対象のVSを指定します。
GSLB Pool：Virtual Service
Site Cluster Controller：region01a
Virtual Service：HTTP_VS_onearm
上記以外はデフォルトのままとします。
同様にregion01bのGSLB Poolを定義します。
Name：gslb-pool-region01a
Priority：5（Region01aよりも小さい値を指定を指定）
Pool Members Load Balancing Algorithm：Round Robin
GSLB Pool：Virtual Service
Site Cluster Controller：region01b
Virtual Service：HTTP_VS_onearm
設定が完了すると以下のようにPriorityが異なるPoolが2つできるので[SAVE]をクリックします。
設定後、ヘルスチェックが正常に完了すると以下のようにGSLB Servicesの一覧に表示されます。2つのサイトでHealth Monitor Proxyを使用しているため、region01aではregion01bのサイトステータスが表示されていません。region01bもregion01aのステータスが表示されていません。
Health Monitor Proxyを使用しないとDNS VSからすべてのサイト跨ぎですべてのVSにヘルスチェックをかけるので以下のような表示となります。
GSLBの動作確認
GSLB Serivcesのステータスが正常であれば、GSLBの設定は完了となるので早速動作確認をしてみます。
接続元クライアントの参照先DNSサーバーは192.168.1.34となっており、DNSサーバーでは条件付きフォワードの設定が完了しているものとします。
クライアントからhttp://www.homevm.localにアクセスすると、DNSサーバーのCNAMEによりhttp://www.glsb.home.localに変換され、条件付きフォワードにより、192.168.7.53へ転送されます。
その後、region01aのPriorityは10、region01bのPriorityは5なので、正常時は常にregion01aのHTTP_VS_onearmに負荷分散されます。うまくいけば、以下のようにHTTP_VS_onearmにより2台のサーバーへ負荷分散されます。
この状態で、region01aのHTTP_VS_onearmをDisableにすると負荷分散できなくなるため、region01bのHTTP_VS_onearmに負荷分散をします。
以下のようにHTTP_VS_onearmによりregion01bの2台のサーバーへ負荷分散されれば成功です。
この時にGSLB Servicesの状態を確認すると、region01aのGSLB Poolは[Not Available]となっています。
以上で、GSLBの設定および動作検証は完了です。
