ネットワークエンジニアのITブログ

長らくネットワークで生活してきましたが、ここ数年クラウドとサーバー系に触れる機会が増えて、日々成長しています。最近のお気に入りはNSXALBとGoogle Cloud。

SD-WAN VeloCloud

会社の同僚からVeloCloudはネットワークの領域だからよろしくね、と言われ何のことだかわからないまま調査することになったので、備忘録兼ねて簡単にご紹介します。

VeloCloudって何?

一言でいうと、拠点の場所を問わず、一度に全拠点に対して、シームレスなネットワークアクセスを迅速に提供できるサービスになります。

従来の拠点間接続は、拠点のルータやFW同士で接続したい拠点間でVPNの接続設定を実施する手法がとられてきました。専用線などに比べて安価にプライベートネットワークを構築することができるため爆発的に普及しましたが、拠点数が増えると、その分だけVPNの接続設定を実施する必要があるというのがネックでした。

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それに比べ、VeloCloudは煩わしいVPNの設定を一元管理し、新しい拠点が増えても、自動的にVPN設定を配信することができるようになりました。

また、複数のWAN回線を集約し最適化することで、一番レスポンスタイムの良い回線を自動的に選択して通信を実現するWANの仮想化を実現しています。

 

  • 従来型のネットワーク

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  • VeloCloudを利用したネットワーク

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VeloCloud Dynamic Multi-Path Optimization機能

様々なWAN回線を集約して、一番高速な回線を自動的に選択して通信を実現します。f:id:hironw:20190209012013p:plain

WAN回線の一元管理と可視化を実現

マルチテナントのITポータルで、対象の回線の詳細情報はサイトドリルダウンにより確認、サイト毎のリンク利用率調査が可能となります。

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数分で設置可能

新規拠点への機器設置は、インターネット通信可能なネットワークへの接続のみで、VPN設定は自動的に流し込まれます。

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従来の専用線やMPLSなど高価な回線から、ベストエフォート型の回線を複数用意することで、回線費用の削減が可能となり、かつ安全で高速な通信を実現します。また、多くの拠点と接続しているようなネットワーク構成では、特にVeloCloudの導入が効果的となるでしょう。