前回まで、NSX-T Managerの準備が完了したので、NSX Edgeをインストールしていきます。NSX Edgeは、オーバーレイネットワークの機能の提供やアンダーレイネットワークとの接続、L2ブリッジ機能などを提供する仮想アプライアンスになります。NSX-Tによる仮想ネットワークを実現する重要なコンポ—ネットのため、ここはしっかり押さえておきたいところです。
説明範囲
Edgeノートのインストール
NSX Edgeは、NSX ManagerからEdgeノードを追加設定をすることで自動的にデプロイを行ってくれるため、別途ISOファイルなどを用意する必要はありません。それではさっそく追加してみましょう。
1.NSX Managerの「システム」の「ノード」から「Edgeトランスポートノード」を選択し、「EDGE ノードの追加」を押下します。
2.名前は「edge56」、ホスト名/FQDNは「edge56.home.local」とし、フォームファクタはMediumを選択して「次へ」を押下します。
3.ユーザー名、パスワードは任意のものを設定し、SSHログイン、root SSHログインを許可します。
4.コンピュートマネージャは、「vcenter31」、クラスタは「Cluster10」、データストアはesxi21のデータストアを選択します。
5.ノードの設定は、静的IPとして「192.168.1.56/24」、デフォルトゲートウェイを「192.168.1.1」を設定します。同様にドメイン名は「home.local」、DNS/NTPは「192.168.1.32」を設定します。
6.NSXの設定は、N-VDSの設定となりますが、ここは構成図を参考に説明します。なお、この時点では、L2ブリッジ用のN-VDSは使用しないため設定しません。L2ブリッジの章で説明します。
6-1.1つ目のN-VDSは、Tier-0とアンダーレイを接続するネットワークです。ここは192.168.3.0/24でVLAN3なので「DPortGroup_3」、トランスポートゾーンは「tz-overlay01」とします。アップリンクは1つであるため「uplink-single01」を選択します。
6-2.2つ目のN-VDSは、TEP用のネットワークです。ここは192.168.2.0/24でVLAN2なので「DPortGroup_2」、トランスポートゾーンは「tz-overlay01」とします。アップリンクは1つであるため「uplink-single01」を選択します。なお、TEP用のIPは固定で「192.168.2.56/24」を割り当てています。ゲートウェイは「192.168.2.1」としていますが、今回はすべて同一ネットワークから払い出すことにしているため、存在しないIPでも問題ありません。
7.同様にEdge57も作成します。成功すると、構成の状態が成功となり、NSXバージョンもNSX Managerと同様のバージョンが表示されます。この時点で、ESXiホスト側の準備ができていないため、トンネルは使用不可で問題ありません。