ネットワークエンジニアのITブログ

長らくネットワークで生活してきましたが、ここ数年クラウドとサーバー系に触れる機会が増えて、日々成長しています。最近のお気に入りはNSXALBとGoogle Cloud。

Azure VMware Solutionへの移行について

前回の投稿で、Azure、Azure VMware Solutionの概要について紹介しましたが、AVSへの移行する場合の方式について、記載しきれなかったので、補足していきます。

クラウド移行への4つの方式

新規でクラウド上にシステム構築するのであれば、制約もなくクラウド環境に合わせて設計・構築し、アプリケーション開発をすればいいですが、既存のシステムを移行しようとするといろいろな制約があるため、簡単にはいきません。

そこで、移行の方式としてどのような選択肢があるのかを見ていきましょう。

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1つ目は、リホスト(REHOST) – 「リフトアンドシフト」とも言います。移行の実現とビジネスケースに合わせた迅速なスケーリングを期待している従来の大規模な移行シナリオでは、ほとんどのアプリケーションがリホストされています。

2つ目は、リプラットフォーム(REPLATFORM) – 「リフト、手直し、シフト」と呼ばれることもあります。これは、アプリケーションの核となるアーキテクチャを変更せずに、クラウドをいくつかの点で最適化したいという場合。例えば、データベースインスタンスの管理にかかる時間の短縮を図るために、PaaSである、Azure SQLをデータベース製品に移行する場合などです。

3つ目は、再購入 (REPURCHASE) – 現在利用しているサービスや製品を使い、新しいバージョンに簡単にアップグレードできるワークロードの場合は、この戦略により、新しい機能セットの利用とスムーズな実装が可能になる場合があります。

4つ目は、リファクタリング/再設計 (REFACTOR / RE-ARCHITECT) – アプリケーションの再設計と開発の方法を変更することになります。通常は、クラウドネイティブの機能を使用して行います。通常、 これは、アプリケーションの既存の環境では実現が難しい、機能の追加、スケール、またはパフォーマンスの向上という、強いビジネスニーズによって推進されます。

4つの方式の選択方法を簡単にまとめると、以下のような形になります。

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システムとして変えなくていいものはRe-Host、一部新しい機能を利用したいもしくは実装したいものはRe-Host、既存製品やサービスの利用前提ならRe-Purchase、クラウドネイティブで作り直すならRe-Architectというような分類わけができます。

次回は、Azure VMware Solutionの特徴について、より具体的に紹介していきたいと思います。

ということで、今日はこの辺で。