ネットワークエンジニアのITブログ

長らくネットワークで生活してきましたが、ここ数年クラウドとサーバー系に触れる機会が増えて、日々成長しています。最近のお気に入りはNSXALBとGoogle Cloud。

VMware Cloud on AWSの大阪リージョンサポート開始

2021年10月末より、AWS大阪リージョンで VMware Cloud on AWS の提供が開始されました。これにより、日本国内では、東京と大阪の2つのリージョンから選択できるようになりました。

blogs.vmware.com

 

VMware Cloud on AWSは、VMwareが提供するコンピューティング、ストレージ、ネットワークの仮想化技術を、柔軟な利用と幅広いクラウドサービスを提供するAWSのいいとこどりをして提供されるサービスとなっています。

つまり、拡張性、柔軟性に優れたAWSのインフラ上で、使い慣れたVMwareの仮想化技術を利用できるということです。

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利用可能なサービス

VMware Cloud on AWS で数多くのサービスを提供しており、基本的に、東京リージョンと大阪リージョンで提供されるサービスや機能は同じですが、初期リリース段階では「VMware Transit Connect」だけリリースされていません。

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ユースケース

VMware Cloud on AWSユースケースとしては、以下のようなパターンが一般的に多いケースではないでしょうか。

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ケース1:データセンタの拡張

既存のデータセンタを拡張して開発環境を用意したい、または、サービスの拡張のため、現在の環境を拡張するといった場合、既存の環境をそのまま拡張しても良いですが、スピーディーに環境を用意したい、拡張時のコストはなるべく抑えたいなど、クラウドのメリットを享受しながら、計画外の拡張にも柔軟に対応していくことが可能となります。

ケース2:クラウドへの移行

オンプレ環境で運用しているとハードウェアのリプレースは長くても5年周期で発生します。そのたびに旧環境から新環境へのインフラの移行が発生し、インフラ環境が新しくなると、アプリケーションもそれに対応するよう改修が入ったり、バージョンアップが発生と、インフラとアプリの更改が重なると影響も大きくなります。

このようなハードウェアのリプレースから解放し、必要なタイミングで随時アプリケーションの更改を行っていくことで、影響度を抑えつつ、クラウドサービスの様々なサービスも利用していくことが可能となります。

ケース3:災害対策

災害対策としてメインで稼働しているデータセンタとは別に、災害時に切り替えるデータセンタを別に用意すると、倍のコストがかかってしまいますが、クラウドサービスであれば、利用した分だけの従量課金であるため、通常時は必要最低限のサービスだけ稼働させておくだけで、大幅にコスを削減しながら、災害対策を実現することが可能です。

ケース4:次世代アプリケーション

昨今は、クラウド環境でのアプリケーション開発も一般的になってきています。その理由としては、クラウドで提供されているサービスを組み合わせることで、開発期間を短出しつつ、必要に応じてリソースを追加していくことができるので、コストも削減できるためです。また、自社でのデータセンタ運用も不要であることから、その分のリソースやコストを開発に回すことが可能となります。

 

ざっくりとした紹介になりましたが、大阪リージョンのサービス提供によって、西日本地域のお客様は東京リージョンより低遅延で、VMware Cloud on AWSのサービスを利用出来ます。また、大阪リージョン東京リージョンを組み合わせれば、日本国内でリージョン間の災害対策を実現することができるようになりました。