2020年11月10日よりオンラインで、VMWorld 2020 Japanが開催されました。いままでこの時期はvForumが開催されていましたが、「VMworld」というタイトルでオンラインイベントの開催となりました。中身はvForumとあまり変わりませんが、VMworld japanという名前での開催は初ではないしょうか。
初日の基調講演では、同社社長ジョン・ロバートソン氏が会社のアップデートがありました。
年12%の成長率でSaaSおよびサブスクリプションの売上が44%にも上がっているとのことです。また、引き続きパートナービジネスに注力していくとのことです。
当社、富士ソフトもPLATINUM SPONSORの真ん中に記載があります。
そして、同社の戦略である「Any App, Any Cloud, Any Device」の紹介がありました。戦略自体は7年前から変わっていませんが、その中身を少しずつ開発しながら、買収しながらアップデートしていくことで、現在これを実現しています。
そして、ここでデジタル改革担当大臣の平井 卓也氏が登壇し、デジタル化を促進するために、コロナ渦前の反省を踏まえて、ガバメント・アズ・ア・スタートアップというコンセプトのもと、デジタル庁のスタートに向けた準備をしているとのことです。
まだ、手探りの部分もありますが、VMware社の技術を活用しながら、デジタル庁主導でアジャイル開発をスタートしていくそうです。来年の秋にはデジタル庁がスタートするのでそれに向けて推進していくとのことでした。
そして、ここで同社CEOのパット・ゲルシンガーにバトンタッチとなり、同社の戦略を実現する最新のソリューションについて紹介がありました。
お客様のビジネス、アプリ、データが戦略の中核で、不確実な時代のビジネスを支援するのが、VMwareが提供する以下の5つのソリューションプラットフォームです。
1つ目はTanzuによるアプリのモダイナイゼーション、そしてVMware Cloudを中心とするマルチクラウドのポートフォリオです。この2つで核となるスタックを形成しており切っても切れない関係です。
3つ目は、組織を従業員の一体感の醸成を促進するデジタルワークスペース、そして、これらすべてをつなぐVirual Cloud Networkingノポートフォリオ。
最後、最も重要なのがすべての要素にあらかじめセキュリティを内在させるセキュリティです。
いわば、予測不可能な時代を支える統合デジタル基盤で、この中核を担うのがソフトウェアのイノベーションだと言っています。
ここで、同社高橋 洋介氏にバトンタッチとなり、上記方針のより詳しい説明がありました。
クラウドが新しい時代のサイロ化され新たな課題が発生している。例えば、運用管理手法、ツール、スキルセット、SLAなどです。
VMwareはこれを一貫性のあるインフラや運用、セキュリティの提供が必要となるため、このマルチクラウドの戦略のカギとなるのが、理想的なマルチクラウドの基盤となる「VMware Cloud Foundation」だと高橋氏が言っていました。そして、それらの具体的ソリューションとして「VMware Cloud on AWS」「Azure VMware Solution」というサービスが挙げられました。
少し間を割愛して、同社本田 豊氏にバトンタッチとなり、セキュリティ関連の話がありました。冒頭セキュリティビジョンについて紹介がありましたが、エンタープライズ環境のすべてのセキュリティコントロールポイントに対してセキュリティ機能を組み込むというビジョンを持っており、VMware社はIntrinsic Securityと言っています。
そんな中、昨今のコロナ渦において、働き方が変わり、リモート接続の増加、SaaSアプリケーションの利用、外部、内部のセキュリティの消滅が発生しています。このような中で、ネットワークとセキュリティの機能を包括的にクラウドから提供をすることで、いつでもどこでもクラウド上のサービス、アプリケーションにセキュアにアクセスできる新しいセキュリティのフレームワークである、Secure Access Service Edge(SASE)を提唱されています。
続いて、パブリッククラウド、プライベートクラウド上で稼働しているワークロードを包括的に保護するソリューションです。これは、Intrinsic Security戦略の最初の主要なリリースでありセキュリティ強化の重要な要素となります。
これは、ハイパーバイザーレベルのデータ収集を行いますので、パブリッククラウド、プライベートクラウド問わず、すべての仮想インフラをネイティブに保護することが可能です。
今回、VMwareとCarbon Blackが統合されたことで、次世代アンチウイルスやEDRなどの制御機能を容易に追加することもできるようになります。
なお、今回vSphereを使用するすべてのユーザに対して本機能を6か月間無償で利用できるキャンペーンが提供されました。
10月に開催されたVMworldの発表内容が今回日本向けに紹介されたわけですが、VMworld Japanというだけあって、非常にわかりやすく説明されていました。
日々進化を続けていますが、今気になるのは、Azure VMware Solutionがいつリリースされるのかということですかね。年内にもリリースされるだろうとの噂は聞いていますが、まだいつなの決定していないので首を長ーくして待ちましょう。
今日はこの辺で。