ネットワークエンジニアのITブログ

長らくネットワークで生活してきましたが、ここ数年クラウドとサーバー系に触れる機会が増えて、日々成長しています。最近のお気に入りはNSXALBとGoogle Cloud。

VMworld 2021 GeneralSession

2020年10月5日よりオンラインで、VMWorld 2021がスタートしました。コロナ渦のオンラインイベントも当たり前となり、気軽にこういうイベントに参加できるようになったのはうれしいですね。

今年も色々な発表がされているようなので、内容をかいつまんで紹介していきます。オンデマンドでいつでも見ることができるのは非常に助かります。さらに、表示スピードや多言語翻訳と英語が苦手な私にとっては、いたせりつくせりです。今年のテーマは、「Imagine That」、こんな未来を描こうと我々にメッセージを投げています。

  • 柔軟に変化を迎え入れ、機会を最大限活かしていく世界を
  • 選択肢を増やしながら、複雑さを軽減できる世界を
  • 自動化が進み、さまざまな効率化が進む世界を
  • 「どちらか(OR)」だけではなく、妥協せずに「どちらも(AND)」選べる世界を

さて、まずは、GeneralSessionについてかいつまんで紹介していきます。

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冒頭では、同社CEOのラグー・ラグラム氏が登場しました。この1年8か月のパンデミックによって、「マルチクラウド」への移行が進みました。これは、様々なクラウドから最適なサービスを採用し、イノベーションを創出できる柔軟な環境が必要であること、単一のクラウドプロバイダーへの依存は回避したいということが背景にあり、今後20年間はマルチクラウドが主流になると話しています。

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ただし、マルチクラウドにも課題はあります。ワークロードは多様化しており、様々なクラウドでサイロ化されたツールやシステムがあるため、アプリの実行、管理、接続、保護がより困難になってしまうことです。

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このような制約により、自律性か効率性か、運用重視かコスト重視か、自由なアクセス環境かセキュリティ確保かといった、どちらかを選択しなければいけないところをvmwareがどちらも実現していくテクノロジーを提供していくという強い言葉がありました。

マルチクラウドの課題を解決する「VMware Cross-Cloud Services」

それして、これを実現すために、あらゆるクラウドでアプリをビルド、実行、保護するための一連のサービスである「VMware Cross-Cloud Services」が発表されました。

このサービスには3つの特徴があり、1つ目はクラウドジャーニーを加速させることができること、2つ目はコスト効率を大幅に向上させることができること、3つ目はあらゆるクラウドを活用できる高い柔軟性と豊富な選択肢が得られるということです。

VMware Cross-Cloud Services」は、以下の5つの主要なビルディングブロックにより構成されています。

  • クラウドネイティブアプリを構築/デプロイすための最先端のプラットフォーム
  • エンタープライズアプリを運用/実行するためのクラウドインフラ
  • 異なるクラウドアプリのパフォーマンスとコストを監視/管理するクラウド管理
  • マルチクラウドの運用全体にわたりアプリを接続/保護するためのセキュリティとネットワーク
  • 分散する業務環境を支えるデジタルワークスペースと、エッジネイティブなアプリをデプロイ/管理するためのエッジソリューション

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ここからは、同社社長のスミット・ダーワン氏が登場し、新製品の紹介がありました。

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Cloud-Native App Platformでは、マルチクラウドマーケットプレイスを活用しながら、Kubernetes上のアプリケーションをビルド/かんりできる「Tanzu Application Platform」をリリースしました。「Project Dawn Patrol」によりすべてのクラウド資産とそれらの依存関係を可視化します。また、「Tanzu Community Edition」の無償提供により、誰でもTanzuを簡単に体験することが可能です。

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Cloud Infrastructureでは、ランサムウェア攻撃に対するソリューションとして「vmware Cloud Disaster Recovery」、Dell Technologies APEXを活用したプライベートクラウドの構築、エッジネイティブなアプリのためのvmware Edge、そして、VMware Cloudの導入を簡素化する「Project Arctic」が発表されました。

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Secure Edge & Anywhere Workspaceでは、「Secure Access Service Edge(SASE)」により、Workspace ONEに統合されている、あらゆるセキュリティ要素をエッジに展開できます。さらに、Workspace ONEのAIテクノロジーにより、セキュリティにおける異常を検知しデータを保護することが可能となりました。

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最近は、クラウド、コンテナ、自動化といった話題が多いですが、VMwareとしてもそういうところリソースを集中していっているという感じでした。

私自身は、ネットワークやセキュリティが好きなので、その辺の話題が聞きたかったのですが、その辺は、vmworld japan 2021のセッションのほうに期待したいと思います。